仮)1970年代の新宿 コマ劇場のトモ/原文ママ 修正前

アパートのある笹塚から新宿コマ劇場までは20分もあれば着いた。
今度のアルバイトは時給270円ということで、かなり割安だったが、定職に就く準備中の私にはそんなに悪くないと思われた。
職種は販売、劇場フロアでレコードを売るのだ。観劇の前後と休憩時間の數十分のみの販売であり、間近に迫っている就職試験まで数ヶ月しかないのに、まだまだ準備不足の私には、体力的にも精神的にも負担が少ない?このバイトは、なかなか理に適っているのだ。

1956年に開業した『コマ劇場』は、2008年12月に時の流れの中に閉館となる。
コマ劇場の全盛期は1970年代、私がバイトを始めたのはその最中、1975年の5月、村田英雄の公演を十数日後に控えていた時期だった。まだレコードは販売できないので、劇場に併設されていた新宿コマ東方の売店の手伝いから業務がスタートした。
瓶ジュース24本入りの1ケースの重さと、持ち上げ方のちょっとしたズレによる腰痛とその現場環境は、70歳近くになった今でも1ミリの誤差なくはっきりと覚えている。

コマ劇場跡地

アルバイトの採用面接にて、販売品目はレコードであると聞いたが、ジュースについては聞いた

(途中)